このコーナーは、中小企業の景況が低迷する中で、新分野進出、新商品開発、ネットワークの活用などによって、積極的な経営展開を図り市場から評価を得ている企業を紹介します。

有限会社ストレート

株式会社ユー・ティ・ディ

有限会社ふく屋


顧客ニーズをストレートに反映

ラリーレイド製品の開発に成功


有限会社ストレート

秋田市東通明田13-38

TEL 018-865-8288

代表取締役 風間 勝己

 平成11年度秋田県ベンチャービジネススタートアップ事業に選定された泣Xトレートは、電子機器回路設計のベンチャー企業。「小さな会社でもアイデアがあれば、新市場が拓ける」という社長の風間さんは、自らのバイクラリー出場の経験を生かし、ラリー用オートバイに取り付ける電動マップホルダー「絵巻」を開発した。スタートしてからの距離、進行方向や地形を記したロール状の地図を見るための装置で、ラリーという過酷な条件で求められる、確実性・耐久性・軽量化を実現している。ラリー競技が盛んなヨーロッパをターゲットに見据え、昨年9月には、イタリア・ミラノでのモーターサイクルショーに出品し、PRした。今年1月の「2000パリダカールラリー」に出場した日本人ドライバーにマップホルダーを提供、見事に優勝を果たすなど、海外のラリーにおいて数々の実績を残している。

 さらに昨年12月、電動ラジコンカーに搭載することによって、手軽にエンジン音を楽しめるユニークな電子部品「RCサウンド君」を開発。こちらも愛好者や専門店から引き合いが相次いでおり、評判は上々だ。またホームページも開設し、自社独自の技術・ノウハウを載せながら商品の販売を行っており、同社における受注活動上の強力なツールになっている。風間さんは「今後もグローバルな視野で、大手が参入しづらい分野にチャレンジしていきたい」と話すが、「国際的なラリー競技を地元秋田に誘致する」といった構想も持っている。“仕事は情熱を持って、遊び心を忘れずに”が風間さんのモットーだ。

アドレスは、

http://www.cna.ne.jp/~straight/

電動マップホルダー

タウンページ情報を販売

DM情報は任せて!


株式会社ユー・ティ・ディ

秋田市川尻みよし町7番6号

TEL 018-824-8881

常務取締役 加藤 忍

 

 秋田市で、地図情報システム(GIS)や光ファイリングシステムを開発・販売している潟ー・ティ・ディは、この度、企業のマーケティング活動を支援するための新たなサービスを開始した。

 その第一弾が、NTT情報開発鰍ニ代理店契約を結び開始したタウンページ情報の提供である。これは、全国の1,650業種1,100万事業所の中から、お客様の要望に合わせて企業を検索し、企業名、住所、電話番号、法人格等のデータを、フロッピーディスク(FD)、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスク(CD)あるいは帳票やタックシールで提供するもの。このサービスを利用すると、簡単に必要企業の検索ができることから、ダイレクト・マーケティング(DM)を行おうとしている企業にとってはまさに朗報のサービスである。全国を13のブロックに分けて1ブロックにつき10万円の基本料金と1件当たり9円で必要企業の情報が入手できる。

 本事業を担当している加藤忍常務取締役は、「県内には、自社商品の販路拡大等で県内外にDMを出したいとする企業の方は多いはず。そうした企業に少しでもお役に立ちたいと考えて始めました。今後は、単にデータを提供するだけでなく、当社のGIS技術と電話情報などの地域情報を組み合わせ、よりビジュアルな形でのマーケティング情報を提供して行きたいと考えています」としている。ちなみに、今年2月末現在では秋田県内の94,752事業所が当社のデータベースに登録されている。

<タウンページデータベース基本活用のプロセス>

秋田は納豆の発祥地!

「納豆汁を全国に広めたい」


有限会社ふく屋

平鹿郡大雄村田根森字

上田村街道添北47-16

TEL 0182-52-3070

専務取締役  古屋 和久

 今年度の第19回県特産品開発コンクールで優良賞を受賞した「はたはた押し寿司」。この商品を製造・販売しているのが、弁当・惣菜などの日常食を提供する地域密着型の企業(有)四季菜である。同社の「男鹿鯛めし」は前回の同コンクールで最優秀賞を受賞している。これは最初、名物となる「駅弁」を創ろうという発想から始まった。しかし、常温保存という条件をクリアするため、商品化にたどり着くまでは試行錯誤をくり返したそうである。特に鯛は熱を加えると黒くなること。これは「水分活性」という方法で解決した。また「はたはた押し寿司」には、冷凍保存に適した農水省東北農業試験場(大曲市)で新しく開発された「スノーパール」をすし飯に使用している。酢に工夫を凝らしており、食してみると素朴な味に仕上がっている。両者ともパッケージには環境に優しい木製材料を使用、文字・色づかいがシンプルなのがまた好印象。
 まず、アイデアから。素材を活かす方法を、技術を含め粘り強く研究する。現状で満足していてはいけない、商品は常に進化して行く、が社長の持論。そのためにもリニューアルは欠かせない。商品の全国流通に向けリピーターを大切にする息の長い商品の開発に日夜取り組んでいる。小さな企業のメリットは技術面などで自由に小回りの融通性があること。近く新商品を販売する予定もあり、今後とも秋田の地方色豊かな素材をふんだんに盛り込んだ商品を期待してやまない。

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