経営改革総合支援事業による実施例
 経営改革総合支援事業による支援企業をご紹介します。財団法人あきた企業活性化センターは県内企業の経営革新・経営改革のための取組を応援しています。

株式会社秋田中央商事
代表取締役 松田 裕
秋田市山王二丁目10番1号
TEL 018-883-1129
FAX 018-883-1329
 (株)秋田中央商事は、平成12年度に官庁街の秋田市山王地区に焼肉店を開業し、以来、低価格で高品質な県内産和牛肉を提供することをモットーとして営業している。
 経営的には順調に推移しているものの、売上高は平成13年度をピークに漸減していることや、取得している建物の一部が未利用で駐車場も抱えていることから総資産に対する利益の割合が業界平均より非常に低いことなどの課題を抱え、資産の有効利用と売上げ拡大を図ることが求められていた。来店している客層及びその動向を調べてみると、官公庁職員や会社員などビジネスマンが約9割を占め、年度末など会議や打合せ等を行うレンタルスペースとしての利用を求められることが多いことや、食後に同社の駐車場に車を置いたまま娯楽施設を求め他エリアへ行く傾向が強いということが分かった。そのため、取得前にビジネスホテルとして利用されていた3階の空きスペースを活用し、部屋を貸し出す「高級レンタルルームサービス事業」を展開することによって、利用客の増加に繋げていけるのではないかと考えた。レンタルルームは、商談や会議等の打合せや飲食、あるいはカラオケ等の娯楽空間としての利用形態が想定されることから、それらの目的に対応できるよう、質の高い接客と料理の提供などのサービスを充実するとともに、設備の充実を図るなど特徴ある快適空間を提供していくこととした。
 平成17年度に策定した事業計画に基づき、防音・遮音性を高めた大小様々な広さの部屋を10部屋用意し、経営改革総合支援事業の補助事業を利用しながら、同年11月に事業を開始した。
 この高級レンタルルームサービスの特徴は、質の高い接客サービスはもちろんのこと、オリジナルデザイン家具を設置した高級感ある室内設計と、インターネットへの接続を可能としたカラオケ装置やDVDレコーダーを設置し、パソコンを持参した会議や打合せ、勉強会を行うことができることや、焼肉部門と連携したダイニングサービスを受けることができることなどが挙げられ、娯楽部門で競合する他のカラオケ店との差別化を図っている。
 現在は、焼肉部門との相乗効果により夕方以降のカラオケ利用が最も多いが、昼はサークルや同好会、町内会等による会議・打合せや、DVDによる映画鑑賞会、民謡練習など様々な活動に利用されるなど、昼の利用も増えてきているとのことである。こうしたことで、レンタルルーム事業部の売り上げが毎年10%の割合で伸びてきている。
 今後は、焼肉部門からの誘客や昼の利用客をさらに増やすため、従業員を増員してサービスの充実を図るとともに、顧客のニーズを掘り起こしながら利用方法を逆に提案していきたいとのことで、更なる飛躍が期待される。
お問い合わせ先
財団法人あきた企業活性化センター 〒010-8572 秋田市山王3丁目1-1 県庁第2庁舎2階
営業統括グループ TEL.018-860-5610 FAX.018-860-5704
事業推進グループ 創業・経営革新推進担当 TEL.018-860-5701 FAX.018-863-2390
(2008年2月 vol.319)

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