タイトル-ITコラム
ネットマーケティングのウェブ電話サービス
ウェブサイトをクリックするだけでサイト運営者に通話できる新たなウェブコミュニケーションツール
Profile:NTT東日本−秋田 営業部 お客様サービス部門 SOC(設備サポート) 児玉 司ネットマーケティングのウェブ電話サービス

 インターネットの普及に伴って、EC(electronic commerce:電子商取引、ネットショップ)サイトから商品を購入する機会が多くなっていると思います。サイト事業者とやり取りする際に、メールや問合せフォームというテキスト中心の煩雑な手続きで時間がかかり面倒臭さを感じることはないでしょうか。
 そこで今回は、このような問題を解決するために、ウェブというビジュアルコミュニケーションと、電話というボイスコミュニケーションによって、ユーザからの質問や要望に対して迅速かつ丁寧に対応できる新しいウェブコミュニケーションツールとして「ウェブ電話」を紹介します。

ウェブ電話とは

 ウェブ電話とは、ウェブサイトに設置されたボタンをクリックするだけでユーザと事業者にコンタクトができるサービスです。
 このシステムは株式会社リンクが2007年1月に「BIZTELウェブ電話」サービスとして提供を開始したものです。料金はスタンダードコースで初期費用:52,500円、月間利用料:21,000円。ライトコースは初期費用:5,250円、月間利用:2,730円です。
 ウェブ電話の最大の特徴は、サイト訪問者がウェブ電話ボタンをクリックするとウェブ電話画面が表示され、そこから3種類の通話方法を選べることです。その通話方法は次の@〜Bです。

@コールバックリクエスト‥‥
 ユーザがウェブ電話の画面に自分の電話番号を入力して送信すると、サイト事業者から電話がかかってきます。
Aコールバック予約‥‥
 ユーザがウェブ電話の画面に自分の電話番号を入力し、電話を受けたい日時を指定して送信。指定した日時にサイト事業者から電話がかかってきます。
Bダイレクトコール‥‥
 ヘッドセットを利用してサイト事業者と直接会話ができます。

ウェブ電話の機能別通話料金

@コールバック機能(リクエスト・予約)の固定電話の通話料は、全国一律3分で事業者負担は18.9円です(ユーザ〜ウェブ電話サーバ:9.45円とウェブ電話サーバ〜ユーザ:9.45円の合計料金)。
Aダイレクトコール機能の固定電話の通話料は、3分で事業者負担は9.45円、利用者は無料です(ウェブ電話サーバ〜ユーザ:9.45円のみの料金)

ウェブ電話のメリット

 ユーザ側のメリットは、ネットショッピングを利用した場合、メールや煩雑な入力フォームを使ったコンタクトでなく、ネットショップサイトの画面を見ながらオペレーターの指示に従ってパソコンを操作すれば、ビジュアルと音声両方のサポートが受けられる点と、コールバック機能を使用すれば都合のよい時間帯に電話を受けられる点が挙げられます。
 事業者側のメリットは、ウェブ電話を通じて直接ユーザとコミュニケーションできるのでユーザの求める商品やサービスを的確に提供できる点です。また、コールバック機能で顧客獲得の機会が増し、取りこぼしていた潜在顧客へのアプローチが可能になります。
 このようにウェブ電話は、顧客とのパイプをつなぐコミュニケーションツールとして、顧客サービスの向上に役立ちます。デジタル世界で生身に人間がやり取りをするツールが、インターネットビジネスチャンスを生むと期待されます。

  
(2008年4月 vol.321)