地域野菜の魅力を
ブランド商品に
菅氏は、経済産業省が地域資源を活用して全国や世界のマーケットを目指す中小企業を支援する「地域産業資源活用事業」に、秋田県内では第1号として平成19年10月に計画の認定を受け、地域野菜や果物を使ったドレッシングシリーズの確立と、ピクルス等の自社ブランド化に取り組んでいる。「認定を受けたことにより、商談会に誘っていただいたり、資金面での補助など、新商品の開発をサポートしていただいております。今後も、地域野菜等を使った新商品の開発に注力して行きたいと思っておりますが、ゆくゆくは、商品に興味を持った消費者の方に、生産農家の視察や、ジャムなどの製造体験をしていただき、お土産として持ち帰っていただくなどの観光メニューの一つに加えることができれば、地域全体の活性化に繋げられるのではないかと考えております。」
産学官連携による
地域の活性化
菅氏は、『納豆ドレッシング』の開発で確立した納豆菌を胞子化する技術を医学に利用できないかと、大学との研究も行っている。「せっかくの技術なのですから、何かに応用したいと思い、医学的な効果について大学と共同研究を行っております。大学には専門的な研究部分をお願いして、私は機能性食品の試作など、それぞれの得意分野を活かして、取組結果を秋田から県外へ向けて発信していきたいと思っています。それには当然、行政の支援も必要で三者の連携を図って取り組んでいきたいと思っております」。菅氏の言葉からは、秋田県や湯沢雄勝地域を活性化したいという、地元への愛着の気持ちが伝わってくる。
菅氏が地域食材にこだわるのは、その食材が持つ鮮度や味、香りなどのすばらしさを、損なわれる前に瓶に詰め、たくさんのお客様に伝えたいからとのこと。その時々の旬な食材の持ち味を活かして、お客様に届けるため、日々、新商品のアイデアを思い描いている。レストラン「シェ・アラジン」とは、「アラジンの家」という意味。魔法のランプのように、様々な食材に魔法を掛け、お客様に喜んでいただける料理を提供したいという思いから名付けられたものだ。これまでも、地域食材に魔法を掛けて、お客様を喜ばせ、業界の注目を集めてる菅氏のランプ。この次は、何が飛び出してくるのか、今後も目が離せない。
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