通産省電子商取引普及促進事業「あきたじまん」

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 長引く景気の低迷が、消費者の支出を抑制し続けている。こうした中、立地環境や商圏等が大きく影響を及ぼす従来型の有店舗販売は、依然として厳しい戦いを迫られている。
 しかし、「新しい流通チャネル」として注目を集める、インターネットショッピングは元気だ。96年に約500万人だった日本のインターネット人口は、98年1,000万人を突破、99年には2,000万人を超える見込み。それに呼応するように、全国には4,000件近い店舗がインターネット上で営業しており、その売上は500億円規模まで膨れ上がっているようだ。まさに、これからも無限の可能性・ビジネスチャンスを持った市場といえる。
 ここ秋田でも、相次いで市場参入の動きが出て来た。その中で、今回採りあげるのは、平成9年度の通産省電子商取引普及促進事業に、全国で7件採択された内の1つである「あきたじまん」。
 「あきたじまん」は、秋田の特徴ある物産を販売するモールのほか、秋田のローカルな情報等を発信するページを設けており、全体でのアクセス件数は月3,000件程度、また、アクセスされた方の3割以上が、ショッピングモールを訪れているそうである。
 現在、モールを形成している出店企業数は8社。その他、4〜5社からの出店申込みがあり、今年度末には20〜30社になりそうである。しかし、いたずらに出店数を増やすことはせず、あくまで商売として成り立つ店を厳選している。加えて、各出店者には、特徴ある商品を出品していただくよう要請するなど、「秋田県物産を対象とした、地域の活性化」を目指すため、妥協はしていない。

 本モールの特徴は、これまで煩雑だったショッピングの決済を、クレジットカードでできるようにした点。不正なアクセスからシステムを守るファイヤーウオールと、個人情報の覗き見を防止する、暗号化システム(SSL)を備えた抜群の安全性にある(すべて秋田初)。これに対しては、提携するJCBカードのホームページでも、「JCB推奨・インターネットショッピングおすすめ加盟店」に高島屋・三省堂等のモールを押しのけトップで掲載されるなど、全国的にも評価は高い。
 秋田で商売を営みながら、世界が商圏になるインターネットショッピング。インターネットユーザーの増大が揺るぎ無い現実である以上、ネガティブな考えを捨て、検討してみる価値はありそうだ。

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