木製防火戸
ベルドール

 木製建具製造・販売業の椛蜑h木工(能代市扇田字扇渕12-2 TEL:0185-58-3400)は、国内最高基準の品質試験・認定に合格する木製防火戸の開発に成功した。
 同分野は主要住宅建材メーカーを中心に量販・規格品として50数社が参入しているが、東北を地盤とする企業が開発に成功したのは初めて。現在、受注拡大の目玉商品として高級ホテル・旅館を中心に販路開拓に努めている。
 同社がこのほど合格したのは、7日本住宅・木材技術センターがメーカー申請に基づいて実施する耐火性能試験。建築基準法で金属・鋼鉄製戸などと同格の安全性保証を木製戸が認定されるためには甲種、乙種の2試験があり、同社は最高基準対応の甲種に合格し、今年10月に認定を受けた。試験は、木製戸が片面から摂氏800度の噴射炎を浴びた状態で60分、反対側に延焼や煙もれが見られないことが必要条件となっており、表面塗装や内部構造について最高水準の技術力が必要とされる。同社は昨年9月に20分間の耐火が条件となっている乙種試験にも既に合格している。社長の能登康成さんは「既存大手メーカーの製品が枠については金属製となっているのに対し、当社仕様は枠も木製。またユーザーの要望によっては、あらゆるサイズ、デザインが可能。大手メーカーにマネのできないフットワークの良さを生かして、販路を積極的に切り開きたい」と話す。
 納品価格は従来の同サイズ木製戸から割高になるものの、甲種タイプは18万円から28万円、乙種タイプは10万円から20万円に設定、先発メーカーとの価格競争力も全面に出したいとしている。既に地元を始め関東や関西方面のホテルから1,000本を超える引き合いが舞い込んでいるという。



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