
男子平均 48万5千円 女子平均 25万4千円
平成9年度 冬季賞与支給予定状況調査報告結果
当中小企業情報センターでは、県企業の皆様のお役に立てるため、例年11月に冬季賞与支給額等の調査を実施しております。その調査結果をお知らせします。
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内 容 |
●調査概要
1.調査方法
2.算出方法
●調査結果
1.回答企業の概要
2.支給予定状況
3.昨年との比較
4.増加・減少理由
5.支給時期
6.支給のための借入れ状況
7.借入れ依存分
8.冬季賞与支給予定額
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1.調査方法
調査は、県内企業の中から、1,675社をランダムに抽出し、10月15日を調査時点に郵送による書面調査で実施した。 このうち490社(回収率29.3%)の企業から回答があり、集計は表1のように5業種(製造業はさらに7業種に分類)に分けておこなった。
2.算出方法
平均年齢、平均勤続年数、平均給与額、平均冬季賞与支給額は、すべて従業員数により算出したもので、算出基準となった従業員数は男子13,836人、女子6,439人、男女合計20,275人である。従って平均冬季賞与支給額41万2千円は、これら従業員20,275人の平均冬季賞与額を示すものである。
10月15日時点における本調査結果は次のとおりである。
1.回答企業の概要
89.8%が未組織労組
回答企業490社のうち、社内に労組を有する企業は10.2%の50社で、残りの89.8%にあたる440社は労働組合が組織されていない企業である。このため集計結果には、労働組合を持たない企業の実態が強く繁栄しているので注意して頂きたい。
2.支給予定状況
490社中414社88.1%が支給予定
回答企業490社のうち88.1%に当たる432社が冬季賞与の支給を「予定している」とし、「予定していない」は10社でわずか2.1%にとどまった。 また、「まだ決めていない」と回答した企業は9.8%の48社となっている。
3.昨年との比較
18.4%の企業が増加、減少は18.0%
昨年の冬季賞与と比較した場合、どのようになるのかをみたのが表2。 回答全体では18.4%が「増加する」、63.6%が「ほぼ同額」、18.0%が「減少する」としており、「増加」が「減少」を0.4ポイント上回った。 これを業種別でみた場合、「増加する」とした指摘割合が最も高かったのは電気機械の45.9%で、次いで金属・鉄鋼の33.3%、サービス業の26.0%となっている。 一方、「減少する」では、木材・木製品が45.2%で、さらに小売業で30.0%が、その他製造業で28.6%が「減少」と回答。 DI値(「増加する」と回答した指摘割合から「減少する」と回答した指摘割合を差し引いた値)を、当センターの昨年までの調査と比較すると、平成6年冬△2.4→7年夏3.8→同冬△0.3→8年夏14.0→同冬1.9→9年夏8.2→今冬0.4と今季はDI値が大幅に減少している。また、63.6%の企業が「昨年と同額」との回答であり、依然厳しい状況が続いている。
今冬、マイナスを示すのは、卸売、小売、繊維・衣服、木材・木製品、その他製造業の5業種となる。

4.増加・減少の理由
次に増加及び減少が見込まれる理由をみたのが、表3、表4。

増加理由→業績良好が55.3%
「「増加が見込まれる」理由としては、「自社の業績が良好」が55.3%と最も多く、次いで「物価の上昇」28.2%、「その他」21.2%となっている。
減少理由→業績悪化が78.3%
一方、「減少が見込まれる」理由としては回答企業83社中78.3%にあたる65社が「自社の業績悪化」を指摘している。次いで「地域内企業の相場が下降」9.6%、「同業者の相場が下降」8.4%となっている。
5.支給時期
「12月21日〜31日」が41.0%
冬季賞与の支給時期を見たのが表5。
回答全体では「12月21日〜31日」の指摘割合が41.0%で最も高く、「12月11日〜20日」が37.3%でそれに続いている。 支給時期は業種により若干異なるが、ほとんどの企業は12月中〜下旬の支給になっており、支給時期が1月下旬へズレ込む企業は無かった。

6.支給のための借入状況
44%が借入を予定
冬季賞与の借入状況を見たのが表6。
回答全体では44.0%の企業が「借入を予定している」とし、残り56.0%が「予定していない」としている。 これを業種別に見た場合、借入を「予定している」と回答した企業が半数を超えたのは、機械器具(51.6%)、金属・鉄鋼(51.5%)のわずか2業種にとどまった。一方、「予定している」割合が低かった業種は、小売業(30.6%)、建築業(40.5%)、繊維・衣服(40.7%)等であった。

7.借入れ依存分
54.2%がほぼ全額借入れ
借入れを予定している企業の借入れに対する依存分をみたのが表7。 回答全体では「ほぼ全額」が54.2%、「約半分」が37.0%、「半分以下」8.9%となっている。 「半分以下」「約半分」の割合が高い業種は、全業種のうち、建築業、サービス業、金属・鉄鋼の3業種のみ。他は「ほぼ全額借入れ」の割合が高く、特に木材・木製品、では75%の企業が「ほぼ」全額借入れ」としている。

8.冬季賞与支給予定額(表8〜20)
男子48万5千円、女子25万4千円
回答全体(490企業)では、基本給をベースにした支給月数で、男子は2.12カ月分の48万5千円(平均年齢38歳、平均勤続年数13年、平均給与支給額23万円)、女子は1.63カ月分の25万4千円(同38歳、10年、15万6千円)、男女平均は2.00カ月分の41万2千円(同38歳、12年、20万6千円。
労組の有無による違い
回答全体では、労組のある企業では男子が58万4千円(2.36カ月分)、女子が37万2千円(2.10カ月分)、男女平均が54万7千円(2.32カ月分)なのに対し、労組のない企業では男子41万7千円(1.92カ月分)、女子22万7千円(1.50カ月分)、男女平均で比較すると、金額で20万4千円、月数で0.53カ月分の差。
●表8:回答全体、表9:建築業、表10:卸売業、表11:小売業
●表12:サービス業、表13:製造業全体、表14:食料品製造業
●表15:繊維・衣服製品製造業、表16:木材・木製品製造業、表17:金属製品製造・鉄鋼業
●表18:機械器具製造業、表19:電気機械器具製造業、表20:その他の製造業
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