柳澤さんが比内地鶏に注目したのは、今から遡ること10年前。当時大館市の百貨店にバイヤーとして勤務していた柳澤さんが、九州の百貨店で開催された物産展で秋田の物産品を販売したとき、「きりたんぽ」用の比内地鶏の肉とスープが売れていることに気づいた。また東京都内の百貨店で、比内地鶏が名古屋コーチンなど他の地鶏より高値で売られていたのを目にし、ショックを受けた。「地元ではきりたんぽ鍋の食材の一部でいわば脇役。しかし東京では高級食材として扱われている」ことを認識した柳澤さんは、本物の地鶏を全国に通用するブランドとしてアピールしていきたいと考え、勤めていた百貨店を退職、平成7年12月に当社を設立した。
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