このコーナーでは、積極的な経営展開を図り市場から評価を得ている企業や、商業者の新たな取り組み、アントレプレナー(起業家)の挑戦などを紹介します。

有限会社川光
有限会社川光 有限会社川光  雨樋は、建物に降った雨水をスムーズに集め、地面の排水口へと排水することで、雨水の浸水から建物が腐食することを避けるという重要な役割を持っている。しかし雪国では雪が降ると雨樋の内部に雪がたまり、冷温を繰り返すうちに徐々に氷の塊になり、軒先にあふれ出しつららが出来る。さらに雨樋の中で膨らんだ氷で雨樋の金具が開き、破損や変形の原因になってしまうのだという。壊れてしまうと、2階の屋根など簡単に作業が出来ない軒先は足場工事などが必要になり、雨樋よりも取付け費用の負担が多く、積雪 有限会社川光 の多い地域への雨樋普及の妨げになっているという。
 雨樋ガードバー「トイプラス」は、そんな雨樋の破損や変形を防ぐために開発されたアイディア商品で、既存の雨樋にセットするだけで効果を発揮するというものだ。
 雨樋が壊れたという顧客の声を受け、川村社長は何とか出来ないものかと数年前から木材やステンレスなどで実験を繰り返してきた。ようやく辿り着いたのが、軽くて熱吸収の良いアルミだった。アルミ製品のメーカーに依頼して、さらに熱吸収を良くする黒い塗装を施し「トイプラス」が完成した。
 これまで3年ほどかけ20数件のモニタリングを行い、自宅も含め、今年の豪雪でも壊れたという話は1件もなく、商品の出来に自信を深めているところだ。
有限会社川光  川村社長は、「雪の多い地域でも、雨樋は外壁の痛みや湿気による腐敗を防ぎ建物を長持ちさせる役割があるので、長い目で見ると付けることをお勧めしたい。そのためにも『トイプラス』を是非役立てていただきたい」という。
 「トイプラス」の規格サイズは3m、雨樋の長さに合わせて切断可能といい、新築の雨樋工事の「トイプラス」使用は一般的な住宅で30mほどからということだ。
 また、丸樋タイプの雨樋にはほとんど設置可能だが、角樋だと設置できないものもあるというので詳細は同社に問い合わせてほしい。
 定価:6,000円/m、重量600g/m

ローゼン・フェルゼ
ローゼン・フェルゼ  現在、日本人女性の7割が外反母趾、タコ、巻き爪など足のトラブルを抱えているという。これは、デザインや流行で靴を選びがちなこと、欧米のようにTPOで靴を履き替える習慣があまりないこと、そして多くの人が正しい自分のサイズを知らないことが主な原因で、「靴=痛いもの」と窮屈な靴を我慢して履き続けた結果、足が悲鳴を上げているのだ。
 『ローゼン・フェルゼ』は、そんな足のトラブルに悩む人の間で評判のシューズショップだ。長さ・幅ともにサイズ展開が豊富で作りがしっかりしており、欧米化してきている日本人の足にも合うイタリア製やドイツ製の靴を中心に扱っているが、日本製では、フライトアテンダントの間で評判の「カルツェリア・ホソノ」と、歩きやすさを追求した靴づく ローゼン・フェルゼ りで有名な山形県の「宮城興業(株)」の靴を扱っており、合うサイズがなくて靴探しに苦労しているマイノリティーのニーズにも応えている。
 当店では、最良の一足を選び出すため、2時間程かけてじっくりコンサルティングを行う。まず足の状態を計測し、足の形状を撮影したカルテとして記録する。そして最良の靴を選び出し、左右のサイズの違いや脚長差などをインソールで細かく調整、その人用の靴にし(紳士靴はパターンオーダーも有り)、最後に正しい歩行指導まで行う。アフターフォローも充実しており、顧客にはクレームを求める。履いていて痛い箇所、不快に感じる箇所を指摘してもらい調整していかないと、本当に快適な靴にはならないからだ。紳士靴は2万円台 ローゼン・フェルゼ が中心(パターンオーダーは4万円〜)、女性靴は2〜3万円台が中心と高めだが、足と一体化したようなフィット感に出合うと、高いという意識はなくなる。
 「日本人もそろそろ、靴に足を合わせるのではなく、足に合った靴を選ぶようになって欲しいですね」と、語り口は静かな代表の横山さんだが、日本靴医学会に入会し整形外科医と連携するなど、健康な足づくりに貢献したいという思いは熱い。
 雪解け前に当店を訪れ、自分の足を正しく知り、快適な靴を手に入れてみてはどうだろう。今年の春は颯爽と歩く幸せを実感できるはずだ。
ローゼン・フェルゼ
ローゼン・フェルゼ

株式会社アルテ
株式会社アルテ  「できないことはない。『こうすれば、できる』という考えがビジネスにも、人生にも必要」と語るのは、秋田市にあるグラフィックデザイン企業、株式会社アルテ代表取締役 時田和幸氏。同社は、平成14年に設立され、企業・商品等のロゴマーク、広告、モニュメント、工業製品のデザイン・制作を手がけ、特にロゴマークについては株式会社アルテ、高い評価を得ており、同社の経営の主力となっている。多くの分野で多品種少量生産が進展する中、商品の機能性はもちろん、デザイン性は必要不可欠な要素となっている。「スタイリッシュなデザインだから売れる時代は終わった。飽きのこない良いデザインとは、その商品の機能・特性とマッチしたもの。企業は消費者の嗜好・ターゲットを的確に把握し、“デザイン”をツールとした商業展開が一層求められるようになる」。
 “なぜその商品は消費者に選ばれたのか”という視点でマーケティング戦略が重視されている現在、秋田県全体の販路を開拓し競争力強化を図るため、同社は、グラフィ株式会社アルテックデザイン企業の枠を超えた積極的な取り組みを展開している。他地域との差別化を目指した地域ブランドづくり、TMOと連携したまちづくり活動、そして、若者の一人ひとりの夢を実現するためのチャレンジ精神(アントレプレナーシップ)の育成活動など、「目に見えるモノのデザインだけではなく、目に見えない部分で新しい価値観・創造力をつくることも、“デザイン”」という時田代表。「若い新しい感性、切り口で秋田からデザインを発信する」ことがアルテの活動目標となっている。
 社会・技術、人々の価値観の進歩・多様化とともに、デザインもまた日々進化し、デザイナーには常に若々しい感覚が要求されている。現在、同社に在籍するデザイナーは3名。ほとんどが20代と若く、国際的な賞も受賞するなど実力派ぞろいだ。「人と人とのつながりを大切にする気持ちと、夢を実現する努力を惜しまない」という同社の存在は、今後さらに注目を浴びることだろう。
株式会社アルテ