同社のもう一つの企業理念は、「地元企業に『儲かるIT』を提供する」ことである。
ちょっとしたソフトを導入することにより、企業は格段にその業務効率を向上させることができる。菅原さんは、自ら会社を経営することにより、その信念を確実なものにしたのであろう。「とにかく、この時代は現状維持ではなく、常に何かを変えていくんだという気概が経営には不可欠です。システム化に取り組む企業は多いが、システム化のためのシス
テム化となってしまっているのが現状です。私どもは、ご依頼を受ければ、そのお客様と一緒に、『何が問題なのか』、『何が邪魔しているのか』をチャートにして徹底的に洗い出します。その上で、それを解決するための仕組みとソフトの導入を提案していきます」と語る菅原さんは、今まで見せていた「ソフト屋」の表情から、「ITコンサルタント」の表情に変貌している。「注文の都度、工場を回転させている企業さんに、システムソフトを導入して生産管理と在庫管理を行うように提案しました。このシステム化により、その工場の全作業時間を25%減らすことに成功しました」。
現在、コンサルティングを行った企業は前職時代を含めると10社を越える。今後も県内企業に対する「儲かるIT」の実践に力を注いでいきたいという。
物流面での秋田と首都圏との格差は感じないと話す菅原さんだが、資金確保手段のバラエティーさでは、格差を痛感しているようである。今後は、「vind」が浸透し、さらに多くの優れたビジネスソフトウエアがソフトアドバンス株式会社によりもたらされ、県内外の投資家に、秋田に目を向けさせるような事業活動を期待したい。 |