簡易POPシステム
CLASS

 ベンチャー企業のフューチュア・エレクトロニクス(株)(秋田市中通5-1-37-311 TEL:0188-62-9256)は、品種数が多くて管理が大変、工程の歩留り・能力が不安定等の悩みを持つ中小規模の製造業向けに、安価で使いやすい統合型生産管理システム「CLASS」を開発した。
 従来は、生産管理担当者が、作業日報や製造ロット管理票などを回収し、1日に1〜2回端末に入力していたため、リアルタイム情報を得ることが不可能で、また、生産管理のための人件費を要していた。
 このシステムの特徴は、穴をあけた金属薄板をインデックス(見出し)情報媒体として、各作業者毎に配置した端末にコードプレートを差し込むことで作業情報を入力させるため、生産管理情報を入力する担当者は不要。工程、ロットなどの個別のデータに基づいて、納期・進捗管理、投入計画、原価管理などを行う実績ベースの生産管理システムで、リアルタイム情報が得られる。またバーコードのように読み取り装置やラベラーを必要とせず、繰り返し何度も利用でき、洗浄工程や加熱工程ではワークと一緒に流せるほか、カラーパターンで在庫や部品など情報の大まかな分類ができ、作業者の視認性を高めた。コードプレートの情報を読み取る専用のデータ入出力端末機は、生産現場で使いやすいようコンパクト化を実現。現場のどこにでも置けて、作業の邪魔にならない。

 CLASSはWindowsNT、Windows95上で動作するが、PC1台で加工管理表のみの出力といった小さなものから、全行程をLANで結んだシステムまで自由に拡張できる。
 導入費用はシステムに応じて変わってくるが、一式で数10万円からと、少ない投資で導入が可能だ。社長の池田義冶さんは「このシステムは少量多品種で300人以下の生産工場に最適であり、市場性は十分ある。現在問い合わせもかなり来ているが、積極的にデモンストレーションや展示会へ出品して、新方式の生産管理システムをPRしていきたい」と話している。



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