本調査は、企業の皆様が今春の初任給額を決定する際の参考にするために、県内から1,998社をランダムに抽出、郵送による書面調査として行ったものである。
集計は、製造業、建設業、卸売業、小売業、金融・保険、サービス業の6業種に分け、製造業はさらに食料品、繊維・衣服、木材・木製品、鉄鋼・金属、機械器具(電気を除く)、電気機械、その他の製造業の7業種に分けて行った。
なお、回答は545社からあり、回答率は27.3%であった。
調査結果
1.県内企業の新規学卒者の採用予定状況
2.県内企業の新規学卒者の採用方法
3.秋田県の新規学卒者の学歴・職種別見込初任給
・地場企業と進出企業の比較
・従業員規模別に見た初任給
・業種別に見た初任給
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「今は採用をひかえている」が65.6%
回答企業の採用予定状況を見ると、全体で「今は採用をひかえている」とした回答が65.6%(53.2%)と6割を超えて最も多く、「計画通り採用できる」とした回答の15.7%(24.5%)を大きく上回っている。次いで、「人員は採用できるが、必要とする人材は採用できない」が7.1%(11.3%)、「計画通り採用できない」が4.4%(6.8%)となっており、昨年と同様に県内就職の厳しさが続いている。
これを業種別に見ると、「計画通り採用できる」と回答した割合が最も高かったのは製造業の19.0%(26.1%)。次いで建設業の17.8%(24.6%)、卸売業の12.2%(16.7%)の順となっており、各業種とも前年度よりポイントが低下している。製造業に関して見ると電気機械の34.5%(36.8%)その他の製造業21.2%(10.5%)機械器具の19.2%(52.2%)、繊維・衣服の15.6%(16.0%)となっており、前年度調査とは若干変動がある。また、「今は採用をひかえている」は、食料品80.6%(68.6%)を筆頭に、木材・木製品72.5%(47.6%)、機械器具の61.5%(39.1%)といずれも高い割合を占めている。
〔表−1〜2〕



「学校からの紹介」が27.8%
回答企業の採用方法を見ると、全体で「学校からの紹介」が27.8%(44.5%)と例年同様最も多いが前年度よりポイントが大幅に低下している。次いで「職安からの斡旋」が20.5%(23.9%)となっている。
これを業種別に見ると「学校からの紹介」は、製造業の31.0%(44.2%)、次いで建設業の29.8%(47.4%)、サービス業24.7%(41.0%)、小売業22.8%(43.8%)となっている。製造業に関して見ると電気機械の47.7%(68.4%)、繊維・衣服の38.9%(44.0%)が高い割合を示している。
〔表−3〜4〕



秋田県の学歴・職種別初任給額をみたのが〔表−5〕で、県全体と地場企業と進出企業に分類した。また、従業員規模別初任給額は〔表−6〕、業種別初任給額は〔表−7〜8〕に示した。
◇地場企業と進出企業の比較
秋田県内の地場企業と進出企業の学歴・職種別初任給額の比較では、平均で見た場合「大学卒」、「短大高専卒」では進出企業が上回っているが、「各種学校」、「高校卒」では地場企業が上回る結果となっている。
また、学歴各々の職種を見た場合、「技術職」は地場企業の「短大高専卒」を除き、「大学卒」、「各種学校卒」、「高校卒」ともに他職種の初任給を上回っている。
◇従業員規模別に見た初任給
従業員規模別の初任給額を見たのが〔表−6〕。平均で見た場合「大学卒」では従業員規模「50〜99人」が最も高く、「短大高専卒」では「20人未満」が、「各種学校卒」で「20〜49人」、「高校卒」では「100〜299人」が最も高い結果が出ている。
◇業種別に見た初任給
業種別の初任給額を見たのが〔表−7〜8〕。「大学卒」、「各種学校卒」、「高校卒」では「卸売業」が最も高く「短大高専卒」は「サービス業」が高くなっている。




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