平成7年10月、ポイント・プリペイド・クレジットの三機能を一枚のカードに集約させた多機能カード「ゆざわ夢カード」がスタートし、今年満3年を迎える。多くの方々のご協力と関係機関のご支援をいただき、3年の準備期間を有したこの事業は、現在、加盟80店舗、カード会員2万8千名となり、当初計画をほぼクリアした。顧客サービスの充実と顧客情報の収集・活用を目指す情報化ソフト事業への理解が深まってきていることの証左であろう。
最近、改めて組合組織・共同事業の難しさを痛感している。トップダウンで迅速な指令・行動が可能な会社組織に比較し、ボトムアップを基本とする組合では、意見の集約に多大な労力を要し、また、全構成員のつつがない理解・協力はまず望めないからである。利害の枠を越え、集客力・来街客数アップのコスト負担と組合の固定客は、イコール自店の固定客との認識をいただきたいものである。
ところで、商店街を取り巻く環境は、長期化した不況と郊外型大型店の出店ラッシュにより、かつてない厳しい経営状況に置かれている。県南に新規出店した大規模小売店舗の総面積は、予定を含めると5万平方メートルに達する。地域の人口は減少し、高齢者の比率が年々高くなっていることから、消費購買額は前年割れであろう。限られた消費をめぐり、郊外型大型店同士あるいは郊外型店舗と既存商店街の熾烈な販売競争により、勝者なき消耗戦の構図を呈している。長年にわたり、地域生活者と共に文化と伝統を守り、ボランティア活動・治安等に積極的な役割を果たしてきた商店街は、空き店舗が急増し、今、存亡の危機に直面している。商店街の再活性化に向けた地域生活者の団結が今ほど求められている時はない。
平成10年度より、県の新規事業として「商店街空き店舗対策事業」が実施されるが、この事業の積極的利用にて急場をしのぎ、中長期的には、国の方針に基づいて市が行う中心市街地活性化対策「TMO(タウンマネージメント機関)」事業の申請が認可され、早期に実現化されることを望んでいる。
「活気と緑に光る町」・・湯沢・・「安らぎと魅力ある住みよい街づくり」を目指し、地域の英知を結集し“挑戦&改革&創造”をスローガンに21世紀を迎えたいものである。
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