最近の世の中、グローバルスタンダードを始めとしてグローバルという言葉が氾濫しております。確かにインターネット、テレビ、ラジオ、CSなどの電波媒体の普及により、世界経済は世界同時進行という時代になりグローバルなものの見方や考え方、そして何よりも活きた情報がとても重要な状況になっております。
一方において、最近では地域的[コミュニティ]なものの見方や考え方、そして情報があまりにも希薄になりすぎているのではないでしょうか。秋田での身近な地元情報という部分を考えてみますと、タウン誌くらいしか思い当たりませんでした。地域の活性化を考えますと、地域情報というものがとても重要なものと思われます。
4年程前、友人からコミュニティFM放送というものの存在を知り、当時はアメリカのウルフマンジャックのことなどを連想したり、自分らの放送局を持てたら楽しいだろうな、というような夢のようなことを漠然と考えたりしておりました。そしてこの何年かの間、友人たちとコミュニティFM放送のことについて話し合ったり、データを集めたりしているうちに、地域における存在意義が何となく分かったきました。
コミュニティー放送は、その地域の生活や文化、町の活性化に非常に有効であること。防災面では、阪神大震災の時のように思わぬ活躍をすること。この事業を行っている既存の運営母体の約6割が第3セクターであるが、秋田市のように一極集中している都市では、純民間の運営でも非常に有利であること。郵政省の認可事業であることなどです。
昨年の6月1日に準備会社を立ち上げ、夢が現実となりました。今思えば、ちょうど半年であの大変な郵政省の認可作業をクリアし、12月1日に放送を開始できたときにはスタッフ一同、感無量といった心境でした。また、その折り多くの方々の御協力、御支援を頂き、この誌面をお借りして厚く御礼申しあげます。
この放送局は、秋田市地域の方々にとって地域に密着した情報交換の場であり、まさに地域コミュニティの核となりうるものだと思っております。そして、この「コミュニティFM76.5MHz」が市民から愛される道具として利用され、育てて頂くことを願っております。
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