タイトル-ITコラム
景気の波の乗ろう。チャンスを捕まえよう。

 最近、本当に景気が上向いてきたように感じます。この上向いてきた景気の波にうまく乗れるかどうかは、今年の設備投資計画をどうするかという判断にもかかっています。
 「ITにも是非たっぷり投資してください!」と言いたいのですが、その前にやるべきことをもう一度整理してみましょう。

1.景気の波に乗ろう
 確実な景気予測なんてできるはずがありませんが、景気が良くなってから事業展開を考えても、手遅れになってしまいます。波が来てから海に出ても、絶対に乗れないのです。波がきそうなところを予測して、サーフボードにまたがって準備をしていないと、小さな波にだって乗れないのです。
 現在秋田県内は、遠くで台風が発生して、こちらに向かってくるかもしれないという雰囲気です。大都市圏を中心に2002年2月から始まった現在の景気回復期間は、戦後2番目に長いバブル景気と並び、製造業を中心に経済活動が活発になってきています。そろそろ準備運動をして海に入ってもいい時期です。
 事業をどのように進めるのか、今から検討しましょう。
2.自社の成長事業
 景気の波に乗るということは、事業を成長させるということです。まず、何の事業を伸ばすべきかを考えなければいけませんが、今の事業の中から、1年後、2年後に明るい未来がありそうなものを選んでください。そして、その事業を何年でどこまで成長させるかを具体的に考えていきます。景気の良い期間は金利が高くなりますので、現状維持=相対的衰退と考えます。
3.成長のために
 事業を成長させるということは、売上を増やし利益を増やすことです。増収増益です。
 景気がいいということは、その事業分野全体の購買意欲が高まっていくことと考えられます。その高まった分をできるだけ自社の製品やサービスで埋め尽くすこと、すなわち、シェアを伸ばすことが、景気が上向いているときの具体的な成長の方針になります。
 製品とサービスの単価は、グローバルな価格競争の結果、市場にとっての適正価格という名目で下がるところまで下がり、品質、スピード、サービスレベルへの要求もどんどん高度化していきます。このような状況では、機械や人を増やして、製品やサービスを提供する能力を増強するだけではなく、事業に関わる全ての要素が一体となって機能している必要があります。
 今、ちょうどワールドカップドイツ大会が開催されています(平成18年7月1日現在)。強く勝ち抜いているチームには、それぞれの特徴的な戦略が明確にあって、全員でそれを実現しようとしている意思が感じられます。どうやってシュートを決めるか。シュートまでには、どういうフォーメーションをとって、どういう戦略でボールを運ぶか。メンバー1人1人、誰がどんな働きをすべきで、それぞれの戦術をどうやって磨き上げて全体の戦略に当てはめるか。これらをしっかりと考えてストーリーを組み立て、それを全員で共有することが、得点への一番の近道です。
 事業を成功させ利益を上げるためにも、サッカーで得点をあげることと同じように、明確な戦略と、全員の共通意識が必要なのです。営業、受注、仕入、生産、出荷、納品、サポート、請求、回収などのすべての活動が一体となって、顧客要求に応え、シェアを取り利益を出さなければいけません。
4.成長戦略におけるITの役割
 ITの充実は、サッカープレーヤーの神経を発達させることに似ています。各プレーヤーの身体能力が、会社の人材や設備だとすれば、それらを有機的に繋げていくのが神経であるITなのです。どちらもバランスよく、且つ目的に沿って強化することが大切です。目的に最適なITを選択し発達させることが、人材や設備を目的に向かって最大効率で動かすことになっていきます。
5.ITCを活用してください
 ITの重要性を感じ、有効なITを選びたい、ITを強化したいとお考えの方は、県内のITコーディネータが集結している[ITC秋田]に是非ご相談ください。成長戦略策定のお手伝いから、必要に適したITシステムのご提案まで、様々なサポートが可能です。私たちは経営とITの架け橋たることを目指して、それぞれの所属会社の枠を超え連携しています。秋田の産業・行政が目指す豊かな地域社会。その構築に必ず必要となる業務改革と[最適なIT]。これらの『解決策を共に考え、確実に実施すること』が私たちの仕事です。