タイトル-ビジネスレーダー
同業他社との信頼関係で、安定したモノづくり 代表取締役 高石 哲夫さん
秋田機械加工グループ“友祐会”
有限会社高石機械工業
本社湯沢工場
〒012-0023
湯沢市字沖田19-2
TEL.0183-73-8415
FAX.0183-73-4181
横手工場
〒013-0051
横手市大屋新町字中野343
TEL.0182-35-5645
FAX.0182-35-5646
http://www.yutopia.or.jp/~takaishi/
  
「奪い合えば足りぬ、分け合えば余る」。
 湯沢市に本社を置く有限会社高石機械工業の高石さんのモットーだ。同社は、機械設計・加工会社として昭和53年の創業以来、コツコツと仕事を重ねてきた。製造業が不振だった平成3年、同社が中心となりそれまでも親交のあった湯沢雄勝地域、横手平鹿地域内の8社が集まり“秋田機械加工グループ 友祐会”を結成した。「仕事が少なく辛い時期に、協力し合うことで、より良い仕事をしようという気持ちで声を掛けたのが始まりです」と言う高石さん。途中、数社の入れ替わりを経て、結成から16年経った現在も“友祐会”は健在だ。
 “友祐会”は機械加工、溶接、塗装、板金などの小規模の個人事業を含む8社をメンバーとして、技術・設備・情報の共有を実践しているグループだ。いわゆる共同受注とは違い、受注の責任は窓口となる1社だけが負う。自社でできない部分をグループ他社へ依頼するという仕組みで動いている。ここ最近は、発注のユニット化や複合化が進み、小さな会社1社だけでは対応できないものも多いが、“友祐会”では8社それぞれの人材・技術・設備を合わせることでそういった発注にも対応が可能となっている。
 また、“友祐会”は仕事の共有化だけでなく、情報の共有化の効果が非常に大きいそうだ。「多いときには毎月のように会合を開き、新しい仕事や技術、経営上の悩みまでどんなことも話し合いますね。それぞれが抱えている課題も、8社集まると解決できることが多い。不安がなくなるんです。いまでは、それぞれの奥さんや子どもも加わり家族ぐるみで付き合っています。子どもが後継者として勉強をしているメンバーもいます。このコミュニケーションが強い信頼関係を生み、自然と、みんなで楽しく頑張ろうという張り合いにつながるんです」。ともすると忘れられることもあるが、ビジネスの基本は人間同士の信頼関係。まさに、Winwinの関係が昔ながらの付き合いの中にあることを実践してくれている。後継者をはじめとする若い世代も、同業他社の多くの先輩に囲まれてとても心強いだろう。
 8つの窓口があるお陰で、様々な企業から様々な仕事を受けることが出来るため、技術者にとって良い経験になるという利点もある。「1社でたくさんの技術者を抱えることは出来なくても、他の7社の技術者がいると思えば、とても助かります。技術者が揃っているのがこの“友祐会”の強み、魅力なんです」。
 「会社を大きくする気はなくて、ただ楽しく、良い仕事がしたい」と言う高石さん。同業他社と信頼のネットワークを築き上げる工夫で、小さくても楽しくて良い仕事をすることが叶っている。秋田のモノづくり企業の元気を発見できた。
[友祐会メンバー]
有限会社高石機械工業
 …角物、丸物、溶接加工(アルゴン、汎用)、自動車部品
菅製作所…旋盤加工(修理、精密加工)
 湯沢市成沢字上堤163-3 TEL0183-72-0306
コマツメカシステム…小物丸物加工
 湯沢市杉沢字野々沢2-13 TEL0183-72-8618
秋田三興精機有限会社…主に角物加工
 横手市平鹿町浅舞字八幡小路79-3 TEL0182-24-3157
有限会社小野製作所…主に角物加工
 雄勝郡羽後町田代字天王101-1 TEL0183-67-2013
アベ精工…主にフライス加工
 横手市平鹿町醍醐字野中上135-2 TEL0182-42-3437
有限会社月沢製作所…角物省力機械部品加工
 横手市杉沢字中杉沢199-6 TEL0182-36-2281
最上製作所…精密板金加工
 雄勝郡羽後町貝沢字十三本塚135 TEL0183-62-3091。
 
 
タイトル-ビジネスレーダー
環境にやさしい家づくり 代表取締役 斉藤 実さん
株式会社
アルファプランウェーブ
〒 010-0803
秋田市外旭川八柳3丁目15番13号
TEL.018-869-7772
FAX.018-869-7773
URL http://www7.ocn.ne.jp/~alpha999/
  
 家の新築、リニューアルということは一生のうち何回も経験するものではない。それだけに、どのような家を建てたいのか、建てればよいのか、どのようにリニューアルすればよいのか、経験したことのある方は非常に悩んだことだろう。そのような方にとって強い見方となってくれる会社がある。その会社は株式会社アルファプランウェーブ。今回はその株式会社アルファプランウェーブ代表取締役 斉藤 実 氏にお話を伺った。

 「当社が目指す家、それは環境に優しい省エネ住宅」と斉藤社長は言う。
 同社の設計する住宅の名は“省エネ住宅きらら”といい、全てに省エネ対策を盛り込んでいる。
快適な生活空間で省エネ
 外壁の断熱性を高めるために断熱材を使用するケースが一般的だが、同社では遮熱材も使用している。この遮熱とは文字どおり熱を遮ること。通常の断熱材よりも反射率が高い遮熱材を使用することで、夏涼しく冬暖かい最適空間が実現でき、冷暖房の使用を抑えCO2削減に大きく貢献することができるという。
 同社では、遮熱材リフレクティックス(米国/リフレクティックス社製)を使用した省エネを推奨している。この遮熱材8mmの厚さで断熱材75mm相当の断熱効果が可能という製品だ。その技術は超高熱環境で使用される宇宙船や宇宙服等の反射絶縁材料としてNASAでも採用されているものだそうだ。
遮熱材リフレクティックス
外部の熱をほとんど反射(反射率97%)させ、更に吸収された残りの3%は、エアーキャップによる断熱層が熱の伝導を防止する最強の遮熱・断熱材といえる。

無限エネルギーで環境保護
 また、同社では無限のクリーンエネルギーの太陽光を利用した「太陽光発電システム」を推奨している。
 秋田は雪国のイメージが強く、太陽光発電には不向きと思われていた。しかし、太陽光発電にはそれほど強い日射は必要ではなく、気温も高ければいいというわけではなく25度が最も効率が良いと言われていて、秋田の環境でも十分な活用が可能なのだそうだ。
 昨今では、オール電化の住宅が多くなり、電気への依存が大きいため停電時にライフラインがストップする危険性があるが、太陽からのクリーンエネルギーを活用できれば、ライフラインの確保はもとより地球環境の悪化・地球温暖化の防止を図ることができるという。
省エネ住宅きらら
 「人を喜ばせ感動してもらえる家づくりがしたい」と話す斉藤さん。「お客様が求めていたとおりのものであれば感動というものはありません。プラスアルファのサプライズを含め、感動してもらえるサービスの提供を心がけています」。
 同社は「家族の団欒、くつろぎ空間、そして微笑みのあふれる家づくり」「地域環境を大切にする」「材料にこだわる」をコンセプトに新築からリフォームまでを行っている。特に、家族構成を見てその家族の幸せのため、相応しい提案を考える。更に、その家族構成やライフスタイルは時とともにどんどん変わっていくため、その変化に対応できる家づくりが必要だ。
 また、家を建てる際には地域環境、とりわけ隣近所の立地環境や道路等に配慮し、最善の間取り・設計を提供するよう努めている。
セミナーの開催
 アルファプランウェーブでは、毎月住宅の新築・改修に関する無料セミナーを開催している。このセミナーでは、住宅を建てる際の迷いや悩み、提案について毎回テーマを決め、実例を含めて手作りの冊子を活用し、同社のノウハウを多くの方に情報提供している。
 “省エネ住宅きらら”はじめ、同社の感動を呼ぶ家づくり、リフォームに期待したい。
(2008年3月 vol.320)