ITコラム


間違った「ビジネスブログ」していませんか?

 「社長のブログが流行っているらしい、とりあえず我が社でもブログでもやってみるか」というノリ(発想)で始められた「ブログ」にビジネス的なメリットはあるでしょうか?
 残念ですがメリットはありません!
 得てしてこれらのブログは、書く記事(ネタ)に詰まってしまい、「今日のランチ」などになってしまいがちです。あなた(社長や広報担当)の昼飯ネタを楽しみにしている人はいるでしょうか?有名な大会社の社長の昼飯であれば、「どんなの食べているのだろうか?さぞかし美味しいのだろうな」と読みたくもなりますが、「聞いたこともない地方会社の社長が、どんな昼飯を食べようと」読みたくなるでしょうか?→そんな日記を読みたい人はほとんどいないのです。
 会社の連絡先、資料請求方法は掲載されているでしょうか?ビジネスで利用するからには、ビジネス上のメリット(うまみ)がなくてはなりません。ブログから、見込み客を発掘し、顧客になっていただくための仕組みが組み込まれている必要があります。
 「ビジネスブログ」は「会社の戦略的ツール」であって、「社長の日記」ではありません。

「ビジネスブログ」に必要なものを考えてみましょう

1 戦略:何のためのブログなのか
 企業PR(企業理念、商品の紹介)、営業拠点(営業マン)、販売店舗(ネットショップ)
2 発信者情報を掲載:自分を名乗る
 代表者、住所、電話番号などが掲載されていないサイトは信用できません。
3 お問合わせフォーム・資料請求フォーム:簡単にコンタクトができる
 電話をかけるのが苦手なひともいます。ハードルを取り除いてあげる。
4 ビジネス向けのデザイン:会社が運営していることをアピール
 パーソナルでは信用されません。

 ほかにも、オリジナルドメインなども考えられますが、まずはこの4箇条が「ビジネスブログ」には必要だと認識しましょう。

「ブログのメリット・デメリット」を再確認してみましょう

メリット:
 ▲更新・追加が簡単に自分でできる
 ▲トラックバック(ブログの記事間をリンクでつなげる)やコメント で「にぎわい」が出来やすい
 ▲検索サイトで上位に表示されやすい
デメリット:
 ▼ページ毎のデザインの自由度が低い
 ▼コメントやトラックバックがスパムの標的になりやすい

「ビジネスブログ」を始める前に

1 目的を明確にする
 例:新規顧客の獲得、既存顧客のCS向上、既存顧客のリピート率UP
2 ターゲットを明確にする
 出来る限り絞り込んだ小さなマーケットを想定してください。「大 きいマーケットでは小さな商売、小さなマーケットでは大きな商 売」が鉄則です。
 例:30代の、小学生3年生の子供がいる、共働きのお母さん
3 さらにターゲットを絞り込む
 サービスを知らない人、サービスを知っている人、サービスを購入し てくれた人
4 既存ホームページ(オフィシャルサイト)との関連
 例:ブログは既存ホームページへの誘導として捉える(無料のブログ
 でもOK)、既存ホームページもブログで運営する

5 誰が記事を書くのか
 会社として記事を掲載するのですから、文責(承認ルール)を明 確にしておく必要があります。
※承認ルールをきびしくすると、ブログの記事のリアルタイム性が損なわれるので注意が必要
6 ビジネスに直結しないメンタルな記事に関して
 お堅い話題だけだと、読者が離れてしまいす。何割かは人間性の ある話題を掲載するようにしましょう。人柄も商売の資質の一つ です。メンタルな記事だけにならないように気をつけてください。

ここまで確認できたら「ビジネスブログ」を始めてみましょう

 初めてブログを利用される方は、無料のレンタルブログから始めてみることをおすすめします。
 この場合は「ビジネスブログ」ではなく、「個人の日記」としてスタートさせてください。記事の投稿の、トラックバック、リンクなどが理解できるようになってから「ビジネスブログ」を始めるようにしましょう。
 IT経営で企業のフットワークを強化することが出来ます。疑問なことがありましたら、ITコーディネータにご相談ください。ITC秋田のITコーディネータは皆さまの疑問にお答えいたします、ぜひお気軽にお声掛けください。


(2009年3月 vol.332)

 
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