曲げ木で「木製車いす」

 曲げ木家具メーカーの秋田木工(株)(湯沢市関口字川前117 TEL0183-73-0123)は、ブナの曲げ木を使った車いすを開発した。曲げ木は、ブナなどの広葉樹を蒸して、鉄枠で立体的に曲げる独特の技術。
 木製車いすは、曲げ木のもつ柔らかな特性を前面に打ち出し、シンプルで心身に優しい製品に仕上がっている。特徴として、外見上最も目を引く肘部フレームは、前へカーブしているため日常的な食事や洗面の際にスムーズなポジションをとることが可能。しかも、木製フレームは全て抗菌、防かび剤入りウレタン樹脂塗装。シートは、アウトドア用の素材として使用されているポリプロピレン繊維で、吸湿・吸水性がないため水性汚れもすぐに拭き取れ、とても衛生的である。
 また、ブレーキの丸型木製グリップは掌にほど良くフィットし、操作を楽にしてくれる。さらに木製フットプレートは、スベリ防止用にコルク調クッション材を使用しているので足がずれ落ちにくいなど、使う人の身になった仕様となっている。
 同社は、昨年11月に会社更正法の適用を受け、現在更正手続きが進められている。国内唯一の曲木技術を生かした製品づくりに加えて、社員の発案による半端な部材を活用した新製品(木製まくら・引き出しなど)も開発。社員一丸となった並々ならぬ意気込みが感じられる。




年末特集・目次へ戻る企業情報秋田メインページへ戻る