象潟「ねむの丘」


 平成10年3月26日にオープンした「道の駅・象潟」は、秋田市から国道7号線を80分ほど南下した、日本海沿いの抜群の景勝地に位置している。展望塔からは、雄大な日本海を始め、陸の松島と呼ばれる九十九島や鳥海山など、360°のパノラマが広がる。

 この道の駅は、(財)象潟町開発公社により運営されており、オープン以来観光客などの圧倒的支持を得て、8月時点ですでに来客数が30万人を突破した。
 1階の観光情報センターでは、ぐるり360°世界初の映像装置「ラウンドビジョン」を展示室中央に設置し、秋田県の代表的な観光資源を紹介する新秋田百景「生命の源・水―秋田」などを表示するほか、ゲーム感覚で県内のさまざまな観光スポットを訪ねるライドシュミレーターなど、豊富な情報を提供しており、県外客に好評である。

 2、3階には、120人程度が食事できる大広間を始め、宴会や各種会合に最適な大小の談話室なども完備しており、新鮮な海の幸や山の幸を活かした郷土料理を味わうことができる。
 屋外には、移動観覧車「スカイコリドール」での空中散歩や1周200mを走る四輪バギーなどが楽しめる遊戯広場もあり、家族連れに人気となっている。
 4階の展望温泉「眺海の湯」は、その名のとおり日本海を望みながらの天然温泉で、リラックス効果満点の施設といえる。
 このように、恵まれた場所に魅力的な施設を完備したこの道の駅は、ちょっとした旅行の目的地として最適であり、農協婦人部や老人クラブなど県内外から多くの観光客が訪れている。
 また、長屋風の農林水産物直売コーナーが併設されており、地元業者11店舗がテナント営業している。地元の新鮮な魚貝類を始め野菜や特産物の販売、飲食店などで賑わいをみせ、売上も好調とのこと。
 この道の駅が開設されたことにより、施設を利用する観光客数が増大し、旅館、お土産などの観光関連産業や海産物関連の地場産業が活性化し、入居テナントの売上も好調に伸びるなど、地域への波及効果は計り知れない。また、温泉は湧出量が豊富で、町民が自宅でも温泉が楽しめるように、自由に汲み取れる設備を設置するという思わぬ副産物も。
 営業課長の伊藤廣行さんは「おかげさまで、今のところ予約がいっぱいの状態です。お客さまからは、宿泊設備の強い要望がありますが、周囲にホテルや旅館があり、民業圧迫になりかねないので、宿泊施設の斡旋を行っています」と嬉しい悲鳴を上げている。

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